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NPO法人FBO特別サイト Last Updated 2015-06-29

HOME > 国境なき父親の会 > 国境なき父親の会 食糧援助基金(FBO Food Foundation) 設立趣旨 国境の壁

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設立主旨

Ⅱ.国境の壁
経済が国境を楽々と越えてグローバル化した現在、経済分野において国境が過去の遺物になりつつあることは周知の事実であります。今後は通信や流通が更に発達し、21世紀はあらゆる分野から国境が亡くなることが予測されますが、本来国境とは如何なる目的で築かれたのでありましょうか。人間には生まれつき恐れる対象から身を守りたいという防衛本能が備わっておりますが、争いも同様に何かに対する恐れから生まれ、恐れる対象から身を守りたいという防衛本能が集団、団体などの組織を形成し、それが巨大化して利害関係やイデオロギー、宗教を同じくする地域により「国境」というボーダーが築かれます。一度構築された国境は他者との境界を鮮明にし、争いの構図を一層色濃く描き上げることになります。本来は他者への恐れから防衛を目的に築かれた国境でありますが、同時に他者との対立軸を露わにし、決定的な争いへの引き金となる存在であることは皮肉と言わざるを得ません。1969年、サッカー・ワールド・カップ予選試合を契機に中米ホンジュラスとエル・サルヴァドルの間で「史上最も馬鹿らしい戦争」と言われる「サッカー戦争」が引き起こされたことは有名であり、試合に負けたホンジュラス国民の反エルサル感情が一気に爆発し戦争を起こすこととなったのですが、両国はそれ以前より国境問題を抱えておりました。スポーツを通じた世界平和の実現を掲げるオリンピックやWカップが「代理戦争」の場と揶揄されて久しいですが、スポーツの祭典が「娯楽」を越えて国境により分断された世界中の人々の歴史的・潜在的な民族意識や対抗意識、文化・宗教の相違、国境意識などを覚醒させる舞台となってしまっていることは非常に残念なことであります。
歴史を振り返ると、奴隷制度的、植民地制度的経済の恩恵にすがる国々の妄想戦略に不可欠であったのが国境であり、軍事ビジネスはテロや地域紛争を理由に人々を恐怖に陥らせて争いを喚起し、未だ起こらざる不幸を煽り立てると同時にナショナリズムを煽る。ストックホルム国際平和研究所によると、2004年における世界の軍事費は1兆350億ドルにも上りますが、軍事費の総額は現在飢餓に苦しむ約8億人に対する国連世界食糧計画(WFP)の援助食糧約10年分に相当するほか、重債務国61カ国が抱える対外債務の約2倍に相当する金額であります。ちなみに、我が国の軍事費は世界第4位の約420億ドルであり、8億人に対する半年分の食糧援助額に相当することを忘れてはなりません。一方、国境は単に軍事面で各国に多額の支出を強いるだけではなく、資本主義社会における先進国の特権維持に大きく寄与していることを指摘しなければならりません。国連食料農業機関(FAO)によると2004年の世界の穀物生産量は20億4200万トン、同消費量は20億350万トンであり、この数値は食糧需給バランス上、地球総体として物資の充足が可能であることを示しております。また、穀物生産量20億トンとは世界人口が年間に消費する標準料の約1.7 倍に相当するとの試算も出ております。しかし、実際には各地で飢餓や貧困が絶えず、1日に4万人が餓死する現実が存在しております。これは経済活動においては既に無用の長物と化しつつある国境が先進国における富の集中を保護し、資本のあるところに食料を集中させ、第3世界における物質の充足を阻害して各地に飢饉や貧困をもたらしているからであります。つまり、極論ではありますが、国境がなくなれば物質を地球の隅々にまで行き渡らせることは可能なのです。

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